どこここブログ

10年以上続くナナブルクの日記

1999年謎技術に終止符

イナナキア作るときになったら買おうと思ってた「草薙IV」を買いました。

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これによって、私の憧れ続けた「2D3Dどっちなの背景の謎」がひとつ解けた気がします。この疑問は、過去にも何度か取り上げたことがありますね。

 草薙IVを見て、以下のことが予想できます。 

  1. スクウェアから草薙にコンセプトを伝えて依頼
  2. 草薙がコンセプトをもとに2D背景デザイン
  3. それを元にスクウェアが3DCGを作成
  4. プリレンダ出力して実装

おそらくこういう流れみたいです。実際に手順が書いてあるわけではありませんが、そうとしか考えられません。ずっと、なんで3D作るのに2D工程がいるんだ?って思ってたんですが、冷静に考えればそりゃそうですよね。3Dキャラだってそうだし、ましてやFF7~9なんて3D作ったところでメインは2D背景になるんだから、より2D背景として映える画がほしいわけで、その手のプロに頼むのは至極当然です(草薙は数あるマップの一部を担当しただけで、他のマップはまったく違うひとが担当してたりします)。

ちなみに草薙は、3D描画になったFF10や12も担当しています。たしかにコンセプトアートあっての3Dなんだから、そりゃそうだよなって。こんな当たり前のことに気づくのに随分とかかりましたね。

しかし、これを踏襲してプリレンダでレイヤー構造にしてしまった場合、以下のような問題が出てきます。

そう単純ではない。ということは、今のこの時代に、1999年と同じことをする意味とは?みたいになってくるわけです。だんだんと、この年代の技術がロストテクノロジーだと言われていた理由がわかってきました。

今の時代なら、簡単に3D空間をゲームエンジンのテンプレひとつで動かせてしまうのだから、もうそれに倣って作ってしまうほうが楽なんです。カメラ固定してそれぽく見せるのが一番ラク。いわばFF7~9と10の中間といった感じでしょうか。ちょうど以前紹介した「狐と蛙の旅」がまさにそれかもしれませんね。

今のエンジンを使って固定カメラ2.5Dみたいなのを作りたい場合、これが一番無難に思えます。1999年の謎技術を踏襲せずに、そこで妥協すれば、上のような表示順位の問題なんか考える必要はありません。

むしろ当時の人達からすれば、こんな苦肉の策満載な表現せずに、リアルな3D空間を簡単に歩かせれるならそっちで作れよ!って言われそうなものですが、好きになってしまったものを踏襲するのって、厄介なことが多いなあって思いましたね。