当時、いつものDiscord部屋で物議を醸した「未来のミライ」が地上波初登場ということで見てみました。
いやあ、ひどかったですね。
終わった後の感想部屋は大盛り上がりでしたけど。
ただ単純に「見ててつまらなかった」というのもあるんですけど、それは仕方ないじゃないですか。つまらない映画なんていくらでもありますし。今作はそういうのとは別に「コンセプトがぶれていた」ことのほうがよくなかったように思います。
Twitterを見てると、未来のミライがつまらんと言っているやつは細田監督のこのメッセージを見てくれ。みたいなツイートが流れてきて、それを見た上でやっぱりおかしいよなって思えたのでその感想です。
監督がこの映画で描きたかったのはこう。
1.今の自分たちは、些細なことの連続で今へと繋がっている
2.親も昔は自分と同じことをしていて、子を持ってある種もう一つの人生を送っている
3.兄が成長する話
この3つくらいだと思うんです。
これら全部がブレてたせいでよくなかった。
一つずつ見ていきます。
1.今の自分たちは、些細なことの連続で今へと繋がっている
ラスト、空から二人で落下しているときに、過去の様々なシーンを見て未来ちゃんが説明してくれるシーンです。あのときおじいちゃんが本気で走ってなかったら今の私たちはいなかったんだよ……うんうん、今は奇跡の連続で成り立っているんだよね。
ならなんでお前は過去改変しに現代へきたんだよ!お雛様片付けちゃだめだろ!!
2.親も昔は自分と同じことをしていて、子を持ってある種もう一つの人生を送っている
監督は兄妹の物語だと言いつつも、親もテーマのひとつとして入れてきたので少し薄味になってしまった気がする。描きたいことはわかる、わかるんだけども2時間という短い時間の中だとユーザーはどこへ視点を向けて良いのか難しくなるのかなって。
3.兄が成長する話
くんちゃんがささやかな成長をとげるまでのお話、と監督はいう。たしかに最後成長してる。でもそれチートですよね?監督のいう奇妙な出会いというSF設定で出会った祖父とかからチャリのコツ(怖いときは遠くを見る)を教えてもらい、現代へ帰ったらあっさり乗れてしまう。実の父は身体が弱いのに努力して乗っているという対象敵すぎる描写までいれてある。なんだこれ・・・謎の時間跳躍であれこれ学んでたけど、それは本当にそいつ自身の力で成長したのか・・・?っていうのが常につきまとってました。
そんなわけでなんとも引っかかりどころの多い作品。
色々と勉強になりました。