どこここブログ

10年以上続くナナブルクの日記

シナリオの校正とは

ドラゴンボール超を見てて思ったんですよ、ほんとシナリオがひでえなって。

 

見てない人のために簡単に説明すると、いつものように悟空たちと敵が戦ってるんです。

 

敵の名前はジレンとトッポ。ジレンが親玉で絶対的な強さをもってます。トッポは相手側のナンバー2です。で、トッポの設定が、破壊神候補なんです。だから強い。事前に悟空たちは破壊神ビルスの強さを知ってるので、破壊神候補!?まじかよ!ってなりますよね。で、ベジータが頑張ってトッポを倒すんです。残るはジレンのみ。そしてここでジレンの謎に包まれた過去が明らかになるんですが、この過去が激浅なんです。もうね、ひっどい浅瀬。そんな過去なら聞きとうなかった・・・ってレベルです。そして誰しもが思ったでしょう。設定、トッポと逆じゃね・・・?って。ジレンの過去を簡単に話すと、幼いころに悪党に両親を殺されて仲間にも裏切られて孤独の中でがんばって強くなりました、みたいなそんなのです。別にね、そんな3秒で考えたような背景でもいいんですけど、悟空たちが歯が立たない相手の過去ではないだろうって話です。これがジレンが破壊神がらみの設定だったら、それはもう納得ですよ。そりゃつええよってなるよ。あとベジータがジレンに闘いを挑んで負けたんですが、そのときに片腕をもらっていくぞ・・・!って言ったシーンがあったんですが、これがかなり印象的で。もらっていくぞっていってもらって行けず何もできずに負けたんです。おいおいって。せっかくかっこいいセリフだし展開なんだから、それを最後にもってきて本当に痛手を負わせてからベジータ離脱で、チーム戦でやった意味があったねって言える展開なら納得でしょう?なのにそうしなかった。結局、悟空の一人勝ちになるパターンですよ。

 

何が言いたかといえば、元からある要素は変わらないけど、順番を変えたり少し手を加えるだけで劇的にシナリオって変化しますよねってお話です。

 

でも、これって普通にありえることなんですよね。

 

一度できたものに対して文句を言うのは誰にでもできる。

でも、まだできていないものに対して、それを最適な状態へ持っていくことは難しい。

 

だからこそ、ゲーム開発におけるシナリオも、本当はできた段階で誰かに見てもらいたいんです。信頼できる人に見てもらって、的確な意見を聞いて、それを反映させたい。忍屋の場合、何回も言っているように始まりが始まりだったので綺麗にまとまっただけでも奇跡ってレベルのシナリオなんです。自信を持ってさあどうだ!っていう感じのものではない。ただ普通に小学生の作文としてうまく風呂敷たためてえらいね。っていうレベルなんです。なんだけど、これって初見の人がみたら絶対あれこれ意見でてくるよね、とも思う。この時一番問題なのは、今ある要素の順番を並び替えるだけで途端によくなる可能性があるってことなんです。並び替えようがどうしようもないシナリオならまだ諦めもつくけど、ほんの少し手を加えるだけで劇的に変わってしまうものを、そのまま提供することの恐ろしさですよ。一度提供してしまったらおしまいですからね。一度橋を直すなんて意味不明な理由を押し付けられて戦線から離脱してそのまま帰ってこなかった元ヒロインをそのあと神アニメで復帰させたとしても、それはもう手遅れなんですよ。いくらあとから修正しても、初代の存在価値はずっと変わらないままなんです。

 

なので、できるならば、信頼できる誰かに現状を見てもらいたい。そして忌憚のない意見を教えてほしい。何をどうすればいいのか教えて欲しい。私にとってシナリオに校正があるとすれば、こういうことなんだろうなって思います。自分では気づかない部分に気づいて教えて欲しいっていう。でもこれも、一度切りなんですよね。当たり前ですが初見というのが前提ですから。ならばできるところまで自分で修正してからのほうがいいよなあ、とも思います。誰かに頼っちゃうと、どんどん甘えちゃいますから。現状すでに、ろあ君に甘えてるんですけどね。しょうがないね。