どこここブログ

10年以上続くナナブルクの日記

親知らず3本目

画像:広島大学病院

天気:晴れ

11時までに受付を済ませるということで

いつもどおり7時前には起床して、ゲーム制作して待つことに。

ものすごいきりが悪かったが、10時半になってしまってたので

急ぎ準備して長門一号で出発。

場所はさっぱりだったのでナビに頼るしかなかったが

まさかまさかの、そのナビが迷子状態に。

広島市内の車線があちこち変わっているようで

ナビがおそらく3度くらいは迷子になって案内を放棄された。

その都度、勘で進みながら再検索して、ジャスト11時に到着。

問題はそこから、このだだっ広い施設のどこかにある

建物にいかねばならんので、少し遅れると電話しておいた。

あとは屋上から階段を降りて、マップを発見し、目的地へ。

かるくバイオしてる気分。昼だけど。

ー 地域連携室。

初診のときは、一度は皆そこへ行くらしく、お世辞にもあまり

態度がいいとは言いがたいお姉ちゃんに連れられて別棟へ。

そこの4Fが目的地だと伝えられ、受付まで案内してもらってあとは放置。

どうやら最初のお姉ちゃんがごきげんななめだっただけで

この棟の人たちはみないい人っぽい。

しかしいい人だからといって腕が立つわけではない。

玄人か素人かなんて、外見からでは分かるはずもないものを伺いながら

また古いのか新しいのか判別つかぬ大層な設備にビビりながら待つこと数十分。

まずはレントゲンを一応撮らせてくれとの事だったので、数十分の間に

作ったらしい診察券を持って、1Fのレントゲン室へ行けと言われた。

レントゲンは同じ階にないらしい。

エレベータで降りて少し見渡すと、左手に16.レントゲン室の案内が。

ちゃんと迷わないようにいたるところに案内がでてるんだなと感心しながら

導かれるようにして長い廊下を渡って行った。

放射線なんとか室と書かれたレントゲン室。

そこで診察券を渡すだけですべてを理解したらしい受付嬢に言われて

待つこと数分、レントゲン撮影の開始となったがなにかおかしい。

なぜか、そこには椅子がある。

レントゲンって椅子にすわるもんなの?なんて疑問を抱きながら

大人しく座って、口の中に謎のでっけえ長方形のものを入れられた。

えずきそうになるわ、長方形の角がチクチクしてこの時点ですでに苦しい。

そこから真横に円筒状のものをあてられてパシャリと一瞬。

写真確認するからちょっとまってねと言われて数十秒ほど放置され

無事撮影は完了した。

その後、個室で先生とおはなし。

神経には近いけど、隙間あるのでまぁ大丈夫だと思いますよと

かるく説明されて、お昼食べてきますか?とか聞かれたけど

また歯磨きするの面倒だし、もうやってくださいと一言。

0時半に開始しましょうと言われて、その間、おばちゃんが登場して

血圧まではかられた。焦らせやがる。

おばちゃんと世間話しながら、抜歯後は運転は控えてくださいねって

言われたけど、わたくし車で来たんですけどもそれは…。

トイレだけ済ませていざ本番へ。

もう逃げようがないのだが、一応先生の腕を確認しようとまだ喋れるうちに

「やっぱり、毎日何回も親知らずって抜いてるんですかね」

と質問を投げかけてみた。

で、返ってきた答えは

「んー…そうですね、やっぱり、同じような患者さんは…沢山いますよね」

(ん? 何本も抜いてますから心配しなくていいですよ…的なものを期待してたのに他の人が毎度やってて、自分はほとんど経験ないですよてきな回答は何だ…これは、あかんやつかもしれん)

と思っても逃げようはなく、俺は口をあけてただ寝転がるだけである。

最新の器具がそろっていると思いきや、台の上に乱雑に広げられた器具たち。

(え…いつもいってる病院のほうが強そうなんですけど…!)

最初に濡れたガーゼ的な何かで顔全体を拭かれる。

(こんなのしてもらったことないぞ…なんだこの原始的な処置…)

何をするにしてもすべて不安を煽る要素でしかなくなっている。

そして器具が顔の上を通るので…といいつつ顔をビニル布で覆われた。

オルテガの言葉を借りて言うなら

*「もう何も見えぬ、何も聞こえぬ…。

といった具合か…いや、聞こえはするけど。

その後、麻酔。

歯茎にちょくにきた麻酔。

いつも行ってるとこは表面麻酔なんてものがあったが、それがない時点で焦る。

確かにいつもより少しばかし痛い。おい、大学病院。

待つこと10分くらいか、いつも行ってるところは

麻酔が効くまで20分は待つのに、え、早くない?!とここでも焦らせる。

一応何かでつつかれて、痛くないかどうか確認される。

たしかに痛くはない、麻酔は効いているようだが中まで効いている補償はない。

でも、もう始まってしまった。

その時から別の先生が補助でついてくれて色々とアドバイスしてた。

やっぱりこの人慣れてないくさい!

「うん、ある程度動くようになったら~」

「そこまで来たらあとはもう回して~」

「その状態なら縫わなくてもいいだろう」

とかそんなの。

すごい固そうだったけど、わりとすんなり終わった。

痛みはない。麻酔のが痛かった。

下唇の感覚をチェックされて、神経にも問題がないことを確かめられ

ガーゼ加えたままじゃあちょっと待っててねと放置。

こっちとしては早々に痛み止めもらってはよ家に帰らないと

麻酔が切れ始めたら恐ろしいことになるので一刻を争ってたが

結構ながいことを放置されて、ガーゼをとられた。

どうやら止血の時間だったようだ。

そのままあれこれ話ししして1Fでお金払って薬局へ。

この薬局がまた遠い。遠いというか施設外にあるから、単純に広いので遠い。

ここでもややおこ気味の受付の人から薬をもらってまた駐車場へ戻る。

麻酔効いてると眠気来たりするから、運転は気をつけてねという

おばちゃんの言葉を思い出しながら集中して、途中スーパーへ寄った。

ウィダーインゼリー、グラタン、プリン、スープなんかをこしらえて帰宅。

車で来てるとどれだけ重くなっても平気なのがすばらしい。

帰宅後すぐに痛み止めを飲み、こうして一日は終わっていった。

体験版完成まで、あと12日。

病院内には夏休みということもあってか、親子の姿があちことに見られた。

俺にもあんな時期がたしかにあり、あの隣には母親がいてくれて

病院には親父が車で連れてきてくれて……そんな日々を過ごしてた。

それがもう、自分で全部できるようになってる。

そんなことをしみじみ感じさせられた。

俺はどうにもこういう過去の思い出との対比に弱いらしい。

自分の成長を見つめられる、いい機会なんだとは、思うんだけどね。