どこここブログ

10年以上続くナナブルクの日記

今際の国のアリス シーズン2

Netflix今際の国のアリス シーズン2を見終えました。
以下、ネタバレ(たぶん)なしの感想。

「この手の話」は「真相がわかると萎える」っていうのが鉄板でした

いやあ・・・「この手の話」で「この終わり方」はすごいなあって感動してしまいました。

何も知らない人のために説明すると、このドラマは「あるとき気がついたら異世界に飛ばされてて、そこで謎のデスゲームが始まる」っていうよくお話なんです。

世界の雰囲気でいえば、ウォーキング・デッドやラストオブアスのような荒廃した世界のようであり、そこでは生き残りをかけたデスゲームが行われて、どうにかして元の世界に戻ろうとするんですけど・・・「この手の話」は得てして「真相がわかると萎える」っていうのが私の中で鉄板でした。

あの大人気シリーズのウォーキング・デッドですら、真相──つまりゾンビが発生するようになった原因がわかった途端に萎えるでしょうし、学園黙示録や約束のネバーランドもそう。黒幕が見えた途端に激萎えするんです。つまりは何が原因かわからないときがピークで、わかると同時に終わるんですよね。

以前Netflixで流行った「イカゲーム」もひどいものでした。というより、普通は「ああなる」んです。それ以外に表現のしようがないと思われていたし、もはやどんな設定をもってこようが「ネタ切れ感」が凄まじかったんですね。

ただこのドラマは違った。

その真相だけ見ても「なるほど・・・そうきたか!」って思わせてくれたし、不思議の国のアリスを題材にしているっていうのが非常にうまいと思わせてくれる内容でした。

最終回を迎えるまでは、ただキャッチーな要素のひとつでしかなかった設定が「真相」として見たときに、ちゃんと意味を成す要素になっているのがすごい。

いやあ・・・「この手の話」で「こんなきれいな終わり方」ができるお話ってあるんだなあ・・・って、心底感動してました。

個人的には、その真相の描き方だけでも相当に評価高いんですけど、そこにいたるまでにたぶん複数のテーマが存在していて、そのひとつひとつもなかなか濃密というか、考えさせられるテーマだったので、道中こっちも混乱させられっぱなしでした。

最終回というただ1話分だけで、ここまで考えを巡らされる作品も珍しいと思います。

あ~これがテーマかな?なるほど、そっちがコンセプトか・・・!いや・・・違うか?こっちなのか・・・?って何度も思慮を巡らせた結果訪れる、あの綺麗な物語の引き方。

いやあ、久々にいいもの見ました。

何度も言いますが、私と同じように「この手の話」に飽き飽きしている方は、ぜひ見てみてほしいなと思います。