どこここブログ

10年以上続くナナブルクの日記

ドラゴンボール超 ブロリー

映画「ドラゴンボール超ブロリー」を見てきました。

 

【ネタバレなし感想】

 

滅多なことじゃ映画を2回見たいと思わない私が、普通に2回目見たい!って思えた作品でした。あの初日に見に行って大絶賛していた「君の名は」でさえ1回で十分だった私がです。

 

間違いなくドラゴンボール映画の歴史の中で最高傑作だったでしょう。これまで神と神が1位でしたが、軽く超えていった感じ。正確には、神と神の先にある話だから更に感動も深まった、といった感じでしょうか。

 

とにかくドラゴンボールへの愛がつまりまくった作品でした。ドラゴンボール好きな人はぜひ見てください。鳥山明原作、恐るべし。

 

【ネタバレあり感想】

 

前提として、これまでのブロリー3部作はほとんど関係ありません。あるのは、ブロリーというキャラクターと、伝説の超サイヤ人(異常なまでに強いという設定)と、そしてベジータ王に捨てられたという設定くらいでしょうか。悟空と隣のカプセルにいて鳴き声がうるさかったから怒っているという謎設定はありません。

 

鳥山明は、ブロリーのキャラデザだけをしていたんですが、今回はお話も全部含めて考えたようで、鳥山明が料理するとこうなるっていう答えを見せつけられた気分です。鳥嶋とセットじゃなくてもすごかった。いやほんとに。

 

上映時間は100分だそうですが、もっと長く感じました。これが終始面白くて長く感じるのだからすごい。あまりに丁寧に描いてくれてるものだから、え?他のシーン大丈夫?尺足りる?ってずっと心配するほどでした。結果としてあまりに丁寧に、かつ無駄なく、必要最低限の登場人物で、相当に練られたストーリーなんだなと実感。過去作を知っていればいるほどに感動は強まる作りでした。ブロリー、パラガス、ベジータフリーザの4人の設定がちゃんと活きてるし、これまで描かれなかった惑星ベジータが滅びたときの裏側があんなに長い時間とって描かれていることに、ドラゴンボールファンならみんな感動しっぱなしだったでしょう。バーダックほんとかっこいい。ギネが出てきたのも嬉しかった。声はチチと同じなんですね。

 

ドラゴンボールの願い事のくだりについても、ちゃんとタイトル回収も忘れずに、かつギャグ要素を入れてくるあたり、鳥山明独特のセンスを感じる場面でした(別に笑えないけどほっこりするDr.スランプと同じギャグセンス)

 

戦闘の作画も演出相当に気合入ってて、ノーマル~超サイヤ人、ゴッド、ブルーといった順で闘っていくのはお約束なんですが、彼らは戦闘民族なので、やばいとわかっていながらも、対人戦に慣れていないブロリーに手ほどきしていたとも考えられるシーンです。ベジータのゴッドが出たのは今回が初ですかね。ブロリーの大猿の力を変身することなく会得したという設定もかっこいい。

 

ブロリーの強さを見た瞬間に、悟空に向かって「おい、仙豆は持ってきているのか!」というベジータのセリフは、ブロリーのやばさをわからせるには十分な一言でした。すごい。あとベジータが先に戦うのもお約束ですが、これもブロリー(パラガス)の怒りの矛先がベジータベジータ王)に向かっていたからという裏付けがあるのもさすがでした。悟空に交代してからはブルマの側にいたり、ほんと丁寧に描かれてましたね。

 

過去のブロリーとは関係ないって言いましたが、演出的にあえてファンサービスしてそうな描写はありました。たとえばブロリーと手合わせして早々に溶岩へ突っ込んでいったところ。あれはまるで、今回はそんなオチじゃありませんよとスタッフに言われている気分でした。岩盤ネタも2箇所ありましたね。さしづめ岩盤2018といったところでしょうか。

 

ウィスとちょっとだけ手合わせしたところもよかったですね。さすがにウィスのほうがウワテ感があるけど手は出してなかった描写も素敵。身勝手の極意も安易に出さなかったのもよかった。映画とGTでしか出てこなかったゴジータを出してきて、その様子から鳥山明原作として初のゴジータ登場だったといえるシーンでした。

 

最後どういうふうにオチをつけるのかずっと気になってたんですが、なるほどな~~~~っていう終わり方でした。納得。それ以上ありません!って感じ。感服です。

 

あと今回ではっきりしたんですが、悟空はやっぱり自分の力で勝ちたいんですよ。だけどこれまで、元気玉とか、サイヤ人ゴッドとか、他人の力を借りていた描写が多々あったんです。あれはなぜかといえば、自分以外の命がかかっているときなんですよね。だからやむを得ずそうしているって感じ。だから神と神のときはビルス様に「悔しい」って言ってたんです。そして今回もとてもじゃないが敵わない、あの一撃が地面にあたっていたら…という描写を入れて、他のみんなが危ないという理解のうえでのフュージョンだったわけですね。

 

そんなこんなで、話すとキリがないですけど、本当に素晴らしい映画でした。

割と真面目に、もう一度みたいなあ。