どこここブログ

10年以上続くナナブルクの日記

その好きは濁っていないか

一夜明けて、少しずつ平常心を取り戻しつつあるので、ひとまずウメさんの講演会の話でも。

 

daigothebeastvの自分の人生を生きる -たかが「ゲーム」と言われてもー Daigo Lecture at NHK Bunka Centerをwww.twitch.tvから視聴する

 

今回は講演会より、質疑応答のほうが考えさせられる内容が多かった印象。

(実際、質疑応答のほうが尺が長かったわけですが)

 

「好きなことが見つからない場合、どういう努力をしたらいいか?」という質問と「好きなことを仕事にした結果、義務のように感じたりしがらみを感じることはないのか?」といった質問があったんですが、この回答が素晴らしいものでした。詳細はアーカイブを見てもらうとして、これらへの回答には共通する部分が多かったです。

 

好きっていうのは、それで終わらなきゃダメなんです。ゲームが好きならゲームを楽しんで、そこで終わりにしなきゃダメなんですよ。それをやることで自分にどんな見返りがあるんだろうって考えたときに、心が満たされるとか、友達が作れるとか、そういった理由ならいいけど、これをやっていると褒められるとかいずれはビジネスになるんじゃないかと考えているなら、それは本当に好きなものじゃないので、自分が無償で取り組めるようなものが何なのかと考えながら探すと発見しやすくなる気がします。

 

これはどういうことなんでしょうねえ。納得する部分もあれば、どういう意味なんだろうって考えさせられる話でもある。あれかなあ、昔はなかったはずの動機を不純なものとして考えると――ってことなんですかね。例えば子供の頃大好きだった物事に、金銭に絡めた話なんて考えなかったと思うんですよ。子どもがビジネスチャンスなんて思わないでしょうし。そう考えると、そういった不純物が混ざるに連れて、本来100%だったが好き濁っていく、そういった意味なんですかね。

 

今となってはお金稼ぎが悪いことだなんて微塵も思いませんけど、そのことと「好きを濁らずにいられるか」は別問題でしょう。そういった意味で、好きを仕事にしてしまった人は、生きていくために好きを濁らせてまで続けることもあるんでしょうね。だからもうひとつの質問には、本当に好きなものを仕事にしなくてもいいと答えているんだと思います。本当の好き100%っていうのはきっと仕事にしようがしまいが変わらないもののはずですからね。

 

今の私はどうなんでしょう。本当に好きなものを見つけられているのか、その好きを濁らせることなく向き合えているだろうか、そんなことを考えてしまいます。本当の好きを知ったはずなのに、自分で勝手にハードルをあげて好きを濁らせているような気もしますし、それは通過点なのかもしれない。

 

みなさんは、本当の好きを濁らせてはいませんか?

 

Web拍手レス

朝からずっとうちの猫のことを考えていました。手のひらに乗るくらい、という表現であぁあいつも初めて会った時そのくらいだったなと思い出してました。赤ん坊の頃から猫と遊びたいとぐずっていた私からすればもう可愛くてしょうがないです。 結構前に交差点の猫の話をナナさんが書いた時、知らない猫なら辛いから目を背ければ楽だろうが、うちの猫が倒れたときはちゃんと受け止めなくちゃいけないとは覚悟していたんです。でももしあの子にそういう時が来て、実家に行った後、帰らないといけないということには初めて気づいたんです。 ずっと実家にはいれないですが、私は帰ることに納得できるのかなと。息を引き取った後もそのまま実家に泊まって朝が来たら、あの子がいつも通り起こしに来やしないかと期待してしまいやしないかと。 私だって踏ん切りをつけなきゃいけない時が来ると実感させられました。時が来た時は、多分自分の考えじゃ納得できませんから、ナナさんの考えをお借りさせていただきます。 とりあえず今は、実家に帰ったときだけでもあいつを目一杯可愛がってやることにします。 まろんちゃんのご冥福をお祈りします。

 

ありがとうございます。今回のことで、死ぬことの何が悲しいのかなって考えてました。最初は、今まであったものがなくなることが悲しいんじゃないかって思ってたんですけど、それも何か違う気がするなって。死と向き合う過程を見るとどうしても辛いんですけど、もしかしたら何も悲しむことはないんじゃないかな?って。生前って、いなくなってしまったあとのことを思って接してしまい、死後はいなくなってしまったことに悲しんでしまう。それがそもそも違うのかなって。なんだか宗教じみた話になってきましたが、悲しいんだけど、悲しいことではないだよって思えることも、精神を保つうえでは大事なことかもしれません。そのときにそう思えるためにも、今を目一杯、可愛がってあげてくださいね。