どこここブログ

10年以上続くナナブルクの日記

竜とそばかすの姫

細田守監督、最新作「竜とそばかすの姫」みてきました。

以下感想(ネタバレあり)。

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色々と惜しい映画でした。

要素自体は悪くないのに、話の組み立て方や台詞の言い回しなどがハマらなかった印象。あと今になってこのテーマか~・・・っていうのが一番率直な感想です。これが6,7年前の映画だったら見方も全然違っただろうなあって。

何かといえば、おそらくテーマが「ガッチャマンクラウズ」系統だったと思うんですよ。系統が同じってだけで、伝え方から内容まで、すべてが細田守節によって描かれてるので、なんともいえないものになってました。

全体を通して思ったのは「いや、そうはならんやろ」っていう展開があまりに多かったこと。1つ「そうはならんやろ」っていうシーンが訪れる度に、それが気になって話に集中できなくなるんですが、それがあまりに多すぎました。多すぎてもはや覚えてませんが、今ぱっと思い出せるのは2つ。

ベルが竜と初見で会ったときから「やたらと正体を知りたすぎていたこと」。なんでそんなに知りたがっているのか、その導線がまるでひかれてなかったように見えました。私が見落としてるだけかもしれませんが、美女と野獣に倣って、がわだけオマージュした結果、美女と野獣で丁寧に描かれていた導線部分を完全に描き忘れていた感じです。

もうひとつはラスト。少年の居場所がわかって主人公が走り出す一連の流れ。幼馴染の男は棒立ちで追いかける様子もなく、車でこのまま東京!?って言ってたおばさん二人はなぜかあっさりと駅のホームで「あの子が決めたんだから・・・」っていう違和感ありすぎるセリフとともに女の子を一人で送り出す始末。あまりにおかしい。おかしいというか、作者の都合でみんな動きすぎでしょ・・・って思ってしまうシーンがあまりに多すぎる。

そんなこんなで、いつもどおりの細田守映画だったんですが、バケモノの子や未来のミライよりは、全然面白かったと思います。歌はとてもよかったし、ルカちゃんが普通にいい子だったのが最高によかったです。ルカちゃんのスピンオフください。現場からは以上です。