どこここブログ

10年以上続くナナブルクの日記

UNDERTALE

UNDERTALEを遊んでみたのでその感想です。

最初に言っておくと、知識0で遊んだつもりだったんですが、よくよく考えると知識0じゃありませんでした。そこが余計な感情を生んでしまったかもしれません。

事前にあった知識は以下の通り。

  • MOTHERに影響を受けたらしい
  • 戦闘の「攻撃」がタイミングゲーで「受け」が回避ゲー

主にこの2番目がよろしくなかったなあと今になってみると思うんです。どこかでプレイ動画をちらっとだけ見たことがあって「お~私の大好きなレジェンドオブドラグーンみたいにタイミングで攻撃できるゲームじゃん!」って思ってたんですよ。言ってしまえばFF8の連続剣みたいなもんですけど、ああいうタイミングで攻撃するゲームを色々経験して、自分の次回作に活かせればなあって思ってたんです。

すでに何が言いたいか分かると思いますが、そこを楽しみにしてたというのが大きいかったんです。なのでゲーム購入時に「誰も死ななくていいやさしいRPG」というキャッチコピーを見たり、最初のカエルが「みのがしてあげてほしい」って言ってても、それじゃそもそも攻撃で遊べなくない?って思ったのと、まるで「みのがすことが正解」のような作りで「やさしいRPG」を謳うわりには、コマンドUIの最初に「こうげき」がきてるし、作者はどっちで遊ばせたいんだ?っていう疑問が生まれてました。

仮に、一般的なRPGの「敵を倒しLvを上げることを悪」として、そのアンチテーゼとして「みのがすことを正義」とすることで生まれる「驚き」を描きたかったのであれば、開幕キャッチコピーからネタバレするようなことは避けたほうがいいと思うし、だったらまあ・・・ふつうに遊ぶか・・・ということで始まった私のNルート。

結果として、めちゃくちゃ怒られるじゃないですか。ゲームに。それもメタ的に。そのときに色々と脳裏に蘇るわけですよ。いや、そこを説教するならゲームシステムとして、あそこはそういう作りはにしちゃダメじゃない・・・?とか、そんな言い訳ばかりが思い浮かんじゃってたんですね。

とはいえ、考えれば考えるほど、私の姿勢がよくなかったなあと思うんです。まるで作品に入れ込めてないんですよ。せっかくのゲーム体験なんだから、もっと丁寧に作品に向き合うべきだったんです。

それなのに、世界観はまあ「MOTHER」とか「ゆめにっき」みたいなやつねっていうそっけない態度をとってしまって。「MOTHER」や「ゆめにっき」はあまりにその世界観が尖りすぎてて、初見でみたときの衝撃はすごかったんですが、似た世界観を見たときに新鮮さはなくてスルーしてしまってたんです。戦わなくていいっていうのも、MOTHER2のギーグ戦に特化した内容にしたのかなあとか、メタ的なあれこれを見せられても、MGSで小島監督がよくやるメタネタのように思えたり──とにかく純粋にゲームを遊ぼうという感情が欠如してしまっていたと反省してます。

「システム」と「メタ要素」と「世界観」を最大限かつゲーム全体に融合させたADV

Pルートまでみたときにはじめてシステムと絡めた世界観づくりの細かさに気づいて、ここまでしっかり作り込んでるならマルチエンドじゃなくて1本のストーリーとして勝負してほしかった・・・!っていう感情がわいたんですが、メタ要素としての驚きもユーザーに見せたかっただろうから、それらを同時にひとつのゲームに落とし込もうとしたらこうするしかなかったのか・・・そうだよね・・・って勝手に納得してしまったり、色々と考えることが多すぎて、なんとも情報量の多いゲームでした。

色々考えた結果、UNDERTALEはRPGではなくて「システム」と「メタ要素」と「世界観」を最大限かつゲーム全体に融合させたADVという感じがしました。BOF5のラストのように、一部だけシステムで魅せる演出をするゲームは少なくありませんが、ここまでゲーム全体にメタ要素を散りばめたゲームは珍しいなって思います。

なんだかんだ言いましたが、私はアンダインが一番好きです。攻撃がスローになる演出はずるいですね。

あとあまりに自然すぎて言い忘れてましたが、BGMが最高にいいです。先日紹介したサンズ戦はもちろんかっこいいんですが、アズゴア戦がいかにもラスボス!って感じで好きですね。

あとは石像に傘をさしてあげるときに流れるオルゴールも好きです。大事なイベントシーンでも流れます。どことなく懐かしい、やさしいけど哀しい、そんな曲です。

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